LANCOME ラプソリュ マドモワゼルシャイン 114 レビュー

初(うぶ)。

このルージュを最初に自分でつけた時、
思い浮かんだ言葉。

もう遠い昔に置き忘れていたかもしれない、
自分の中の「初」を思い出させる、その色みと質感。

ランコムのこの夏の新作リップ、
ラプソリュマドモアゼルシャイン限定色の114番。
透けアプリコット(モーニングスマイル)と名付けられたカラー。

まぶしく、はしゃぐような朝の陽射しが微笑む、
そんな無邪気さのあるアプリコットピンクのリップ。

マドモアゼルシャインはごくメルティーなテクスチュアと
その名のとおり、光り輝くように透けて艶めく唇の仕上がり感に
思わず心がときめいてしまう。そんな大人女子のためのルージュ。

重厚感のあるフォルムと少しずっしりとしたボリュームは
プチプラにはない、デパコスならではの存在感がある。

海外ではすでに販売が開始されており、
今回日本には少し遅れて上陸した。

そもそも、ランコムのラプソリュシリーズは既存色も含め、
カラーバリエーションがもの凄く豊富なのが特徴。

あまりにも数が多いため、逆に「お気に入りの1本」を
探し出すのも困難ではないかと思うほど。

なのに、女というのは実に不思議な生き物で、
導かれるようにその1本になぜかピンと来てしまうのだ。




実は当初、私が注目していたのは114番ではなかった。

人気美容家・神崎恵氏のインスタグラムで見かけた
ベージュの232番(透けシュガー)。114番とはまた違う魅力がある。
これついてはまた後日、別記事で取り上げようと思う。

114番は発売が直前に迫ったころ
ブランドサイトを見ていたら何の根拠もなく
ふと目に飛び込んで来た。

この「飛び込んでくる」コスメというのは、
私に関してはかなりの高確率でハマることが多い。

今回の114もまだ現物を見たわけでも試したわけでもないのに、
すでに確信めいた「何か」を感じていた。

そう、明らかに”ピン”と来ていたのだ。

数日後、百貨店カウンターへ足を運び、タッチアップ。
114番も232番も想像どおり、いや想像以上の可愛さで
手渡された鏡を見た瞬間、思わず溜め息がこぼれた。

これはもう私の色だ。
本能的にそう思ってしまった。

透明感のあるアプリコットピンクのリップは
世の中に数え切れないほど存在するし、
現に私自身も何本かこの系統色のリップは持っている。

誰がつけてもある程度可愛く、可憐に見えるタイプ。
基本的にはその気質の高いカラーだとは思う。

だけど、114番はきっと誰にでもは似合わない。

この色が好む顔立ちや空気感、オーラのようなものがある。
そんな気がした。

そして同じことがきっと他の色にも当てはまるんじゃないか。
そう感じた(で、事実そうだった)。

実際、つい先日ごく親しい美容通の友人とともに
マドモアゼルシャインを改めて見ていた時、

私にとっての114番のように
彼女にとっての「私の色」がピンと来た瞬間を
すぐ隣で目の当たりにする経験をした。

このルージュは色を纏う相手を見抜く。
誰にでもいい顔なんてしない。

そして私たち【女】がそれぞれ無意識レベルで願う、
いつまでも美しく・可愛らしく在りたいという想いは
理屈ではない、本能だ。

この二つが引き合って重なった時、
「私の色」「運命の1本」が見つかるのかもしれない。

抽象的な私の所見だけというのも何なので
もう少し使用時のスペック的な話をしておくと、

昨今、ちまたで大人気のティントと違い、
飲食すればそれなりに多少の色落ちはする。

でもこれがなぜか
一つも”みっともない”感じがしない。
たしかに色は薄くなるけど、自然に色づいたまま。

つけた後、色が変化せず、
見たままつけたままの色がずっと続く満足感がある。

どうしてこんなにティントが主流になったんだろう?
あらためて思う。

色落ちしにくい、というメリットはたしかにあるかもしれないけれど、
色が変わることにはデメリットのほうが多い気がする。

素の唇の色じゃないのは見れば分かるけど、
不思議なほどに質感ごと馴染んで、口元に光と華を添えてくれる。
114番を纏った自分の顔を何度も手鏡で見たくなる。

個人的にはあまりそういう時期はなかったのだけれど、
だからこそ、”初な”少女の面影に心のどこかで
憧れている私がいるのかもしれない。

そんな私の心を読み取り、導くように、
たどり着いた、ランコムマドモアゼルシャイン114番。

私たち【女】がそれぞれ無意識レベルで願う、
いつまでも美しく・可愛らしく在りたいという想いは
理屈ではない、本能。

「本能とは世界一巧妙に構築されたロジックだ。」

この口紅がそう語りかけている気がした。